40代50代で転職を考えている人へ|現役介護士が全力で介護士の仕事の魅力を語る
こんにちは、現役介護士のさかもと ままる@mamaru0911です。
僕は2016年の7月から「無資格」「未経験」で43歳にして派遣夜勤専従の「看護助手」として介護福祉・医療の世界に入りました。
前職はIT 関係の会社を経営していた「起業家」です。
全くの異業種から、介護業界に入り2017年4月からは、派遣介護士として有料老人ホーム、日勤パートとして超高級老人ホームとWワークの日々を送っています。
介護士の仕事をしてみて、率直な感想は「この仕事を選んで良かった」ということです。
特に僕と同じ40代、もしくは50代の男性にとって介護職は転職先として絶好だと僕は思います。
40代50代で異業種に転職する時に考えるべきたった一つの事 - 介護士ベイベー
今日はそんな「介護士」の仕事の魅力を、現役介護士の僕が全力で語ってみようと思います。
- 介護士を日本の社会が求めている現実
- 転職を必要としている人は「必要」にされない人
- 介護職の具体的な仕事内容
- 僕が介護士になってみて驚いたこと
- 介護職で見える自分の未来
- 他人に接すると言う本質的意味
- 介護している相手は40年後の自分
- まとめ
介護士を日本の社会が求めている現実
人口に占める65歳以上の割合=高齢化率
高齢化率が世界で一番高い国ってご存知ですか?
そうです。
日本です。
2017年1月1日の日本の人口は1億2,686万人。高齢化率は27,4%です。
2025年には総人口が1億2066万人になり、高齢化率は30,3%
2040年には総人口が1億728万人になり、高齢化率は36,1%
2060年には総人口が8674万人になり、高齢化率はなんと39,9%になると予想されています。
http://www.zaikei.co.jp/article/20170122/348561.html
「40年も先の事なんて知らんわい」
というのもごもっともかも知れませんが、現在20歳の人が60歳になる頃、いったい日本はどうなっているのでしょうか?
想像するだけでもゾッとしませんか?
2060年の話しはさておき、近々にせまっているのは「2025年問題」です。
いわゆる「団塊の世代」が75歳をすぎる2025年、日本中で必要な介護士が38万人足りないという試算もあります。
2025年と言えば、あと数年先の話しですね。
日本中に介護を待つ高齢者が溢れます。
あなたはその時、何が出来ますか?
転職を必要としている人は「必要」にされない人
僕自身、何度も転職の経験はありますし、起業してからは本当に数多くの業種を経験しました。
社会の中で多くの仕事を経験してみて、40歳を過ぎた自分が出した結論、それは「自分が本当に必要とされているか?」という疑問からの裏返しでした。
一般の経済の中で生きていると、「もっと安く」「もっと良いものを」と競争社会で生き抜く事が求められます。
死にものぐるいで走っているときは気がつかないものですが、ふと立ち止まって自分の人生を冷静に見た時、
「あれ?自分の仕事って本当に誰かに必要とされているのか?」
という思いにかられたんです。
自分が作ったサービスや商品は、必ずしも無くてはならないものでは無いのではないか?
長年仕事をして来て、そんな思いに行き着いた人も多いと思います。
よくよく考えてみれば、実社会ではもう「絶対必要」なものはほとんど出揃っています。しかし、企業はもっと売らなければいけない。
なので余計な機能やデザインを施し、何とかそれを売ろうとする。
これが現代の「一般社会」の実体です。
本当に「必要」とされているもので無い以上、それを作ったり売ったりするのは、やはりどこか疲弊して行くものです。
「自分の一生を、このまま疲弊させていいのだろうか」
そんな単純な疑問が、僕自身を「介護福祉・医療」の世界へ転身させた一番の理由なのです。
介護福祉・医療の世界は、本当に人手不足です。
この業界に来れば、あなたは「無資格」「未経験」でも「本当に必要な人」になれるのです。
介護職の具体的な仕事内容
「介護職」と一言で言っても、業種業態は様々です。
いわゆる「老人ホーム」のような介護施設から、訪問介護やデイサービス、老健など実に様々な業態があります。
今日は僕の働く「介護施設」についてお話します。
具体的な仕事内容については、こちらの記事が参考になると思います。
他業界から介護士に転職したい人に派遣介護士をおすすめする理由|介護士の具体的な仕事内容 - 介護士ベイベー
基本的には、利用者さんの日常の助けをすることが介護士の具体的な仕事になります。
僕が介護士になってみて驚いたこと
僕は都内の総合病院で「夜勤専従看護助手」として9ヶ月間働きました。
その間に、介護職の入門資格である「介護職員初任者研修」を取得し、2017年の4月から「介護職」に就いています。
僕が介護士になって驚いた事は、介護士は利用者さんの日常に「非常に」密接に関わっているということです。
介護士は
ネイリストでは無いのに、利用者さんの爪を切り
美容師では無いのに、利用者さんの髪を洗い
歯医者では無いのに、利用者さんの口腔ケアを行い
看護師ではないのに、利用者さんに服薬をし
医者ではないのに、利用者さんの様子観察をして命を守ります。
介護士の仕事とは
利用者さんの日常の全てに関わる、とても重要な仕事なのです。
介護施設では、利用者さんが頼るのは家族でも医者でも看護師でもなく
介護士です。
介護士の仕事は「安い」「キツい」というイメージが強く、転職先としては魅力的に見えない場合も多いかも知れません。
しかし実際に介護士として働いてみると「世の中にこれほど人に必要とされている仕事が他にあるのか?」とさえ思います。
介護職で見える自分の未来
僕は若い頃から「自分の人生」「自分の命」に関して、人より深く考えてきたような気がします。
人生一度きり。
この当たり前のテーマを常に考えながら、後悔しない人生を歩もうと幾度も起業し自分の思いを形にして来ました。
そうして自分が40歳を超えた時、初めて自分の「残りの時間」を意識するようになりました。
全力疾走できる時期はとっくに終わり、第一線で働けるのもあと20年ほど。
そうなった時、自分の最後のステージに選んだのが「介護職」でした。
介護職は「人の命」に直接触れる仕事です。
飲食業から広告業、輸入業からITと様々な業種を経験して来た僕は、当たり前ですが「人間相手」に商売を20年以上して来たわけです。
その僕が自分の人生の最後に選んだステージは、まさに「人間そのもの」を相手にする仕事でした。
僕自身もそうでしたが、自分の祖父母と同居でもしていない限り「老い」を間近で経験することは無いと思います。
意外なほど多くの人が、人間がどうやって老い、弱り、死んで行くのかを知らないままに日々を生きています。
いつか自分も確実に「老い」ます。
いつか自分も確実に「死に」ます。
自分自身の5年後10年後は想像出来ても、30年後40年後を想像出来る人はどれだけいるでしょうか?
僕は、介護医療・福祉の世界に転職してから日々、人間の「老い」と密接に関わっています。
そこには自分自身の30年後、40年後があるのです。
人間はこうやって老いて行くのか。
というモデルケースに触れる事によって、この先自分がどうやって生きていくべきかはっきり分かるようになります。
これは介護福祉・医療の業界に入ることによって得られる、最大のメリットだと僕は思っています。
他人に接すると言う本質的意味
人は日々、他人と関わって生きていきます。
家族、兄弟、恋人、職場の人々、友人、などですね。
自分の自己を決定付けるのは、実は「他人」の存在です。
誰もいないひとりぼっちの世界があったとしたら、そこに「向上心」も「満足」も「幸せ」もきっと無いと僕は思っています。
「他人」が存在するからこそ「自己」が成り立ち、人生の豊かさと喜びが生まれるのだと思います。
自分にも、自分を取り巻く人々にも、いつかは必ず「死」が訪れます。
それは至極当たり前の事ですが、日常では忘れがちな事です。
家族や兄弟、恋人や職場の人間関係がこじれた時、イライラしたり頭にきたりしますよね?
そんな日常のささいな問題を「人生」という長いくくりで考えさせてくれるのが、介護と言う仕事です。
「どんな人間でも、例外なく老いて死んでいく」
僕はそんな当たり前を、日々目の当たりにしていると、不思議と日常で起こる些細な人間関係が気にならなくなります。
介護の仕事を始めてから、その出来事の瞬間だけを捉えるのでは無く、大きく物事を捉える事が出来るようになった気がします。
極端な話し、目の前で怒り狂っている誰かもきっといつかは「老いて死ぬ」存在なのです。
だったらつまらないいざこざを生むより、穏やかに解決しよう!というような広い心が人間の生死を考える事によって生まれるのかも知れません。
介護している相手は40年後の自分
「介護職って大変なんでしょ?」
と多くの人から言われます。
確かに高齢者の生活の介助は、端から見ると大変な仕事に見えるかも知れません。
僕自身、介護職において高齢者と接する時に常に思っていることがあります。
「いま介護している相手は、40年後の自分だ」
そう思うようにしています。
僕は現在44歳。
40年後の84歳になった時、いったいどのような生活をしているか見当もつきません。
しかし、万が一40年後の自分が要介護状態になった時、きっとどこかの誰かが僕の介護に力を貸してくれているだろうと楽観的に考えています。
その介護士はきっと84歳の手のかかる僕に、苦労する事だと思います。
だから僕は、動ける今のうちにその分、目の前にいる利用者さんに介護の力を注いでいます。
「介護の前払い」ですね笑
前払いした分、いつか自分に返って来るんじゃないか、そんなことを思いながら日々介護の仕事をしています。
これは介護職に限った事ではありませんが、どんな仕事も自分の考え方と取り組み方次第だと思います。
マイナスに考えたら、どんな仕事も辛くなります。
もしあなたが介護職に転職したいと思っていたら「取り組む姿勢」は、すごく重要だと僕は思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
日本の介護業界は人手不足により「瀕死」の状態です。
転職するなら、あなたから頼み込んでさらにやりたくもない仕事をするより、多くの期待と希望であなたを待ち望んでいる業界で働くべきだと僕は思います。
僕の働くベネッセMCMは、常勤(正社員)の仕事はもちろん、僕と同じ様な「高額派遣」の案件も多数持っている優良派遣会社です。
介護業界で、給料、福利厚生含めてトップレベルの会社だと思っています。
介護士として、新たなキャリアを築きたい方には絶対おすすめの会社です。
介護職は、世間のイメージのように「負」の仕事ではありません。
多くの気付きと経験を与えてくれる、とても素晴らしい仕事です。
一人でも多くの有志が「介護業界」に転職してくれることを願っています。