なぜ常勤介護士は大きな不満があっても自分の務める介護施設を辞める事が出来ないのか?
こんにちは、現役介護士のさかもと ままる@mamaru0911です。
僕は現在、介護士としてWワークをしています。
二箇所の介護施設で働いていますが、日々常勤(正社員)介護士の愚痴を聞くのが辛い日々を送っています笑
これは介護業界全体の「あるある」だと思いますが、とにかく皆さん日頃の仕事に不満が多い。
僕からすると、そこまで不満を持ちながらその現場で働くくらいなら、さっさと他の場所に行けば良いのにと切に思っていたりします。
しかしながら、なかなか表立ってはそうも言えないので今日は記事にて僕の見解を書こうと思います。
介護士の三大不満
僕は介護施設で働きながら、日々常勤介護士達の不満を聞いているうちに、ある一定の法則を見つける事ができました笑
ほとんどの介護士が、実はほぼ同じ様な内容で不満を持っているという事です。
介護士の不満をカテゴライズした結果、僕はそれを「介護士の三大不満」と名付けることにしました。
介護士の三大不満とは
- 給料面
- シフト面
- 人間関係
のことを言います。
常勤介護士達は、たいがいこの三つの不満を日々愚痴っています。
例えば…
- 給料面
「給料、ボーナスが安すぎる、怒」
- シフト面
「有給なんかまったく取れない、怒」
- 人間関係
「〇〇さんにこんなこと言われた!怒」
などなど…
ほんとに聞いてるこっちがうんざりします。
面と向かっては言いませんけどね笑
しかしこの介護士の三大不満。
不思議な事に「派遣介護士」は、この不満をほとんど口にしません。
いったい常勤介護士達は、なぜこのような大きな不満を抱きながらも、同じ施設で働き続けるのでしょうか?
常勤介護士が自分の働く施設を辞めれない理由
僕からすれば、そんな不満タラタラの施設なんてとっとと辞めれば良いじゃんって思うわけです。
しかしながら、多くの常勤介護士達はそんな不満を日々愚痴りながらでも、同じ施設に5年、10年と務め続けるんですよね。
本当に不思議で仕方ありません。
そんな不満の固まりの常勤介護士達が、自分の働く施設を辞めない一番の理由は
その施設に慣れているから
です。
介護職において、一番関わりの深いのは「利用者さん」です。
その施設で暮らす利用者さんは、当然ながら10人10色です。
認知症の状態や、健康状態、性格や癖に至るまで人それぞれです。
そんな利用者さんが何十人も暮す介護施設で働くと、最初はまったくの知識ゼロから始めなくてはいけないので、慣れるまでかなり時間が掛かります。
逆に言うと、利用者さんの特徴をそれぞれ覚えて行くと、介護士の仕事は格段に楽になっていきます。
例えば、夜勤中にある利用者さんの居室のマットセンサーが鳴ったとします。
(利用者さんがベットから離れようとすると、床に敷いてあるマット状のセンサーが鳴る仕組みです)
予備知識が無い状態だと、とりあえず駆けつける必要がありますが、その利用者さんが
「端座位にはなるけど、立位はほとんど無い」
という情報を得て、その感じがつかめると「そこまで焦って訪室する必要は無い」という選択肢が持てるようになります。
介護士の仕事は、利用者さんと当然マンツーマンで行うものでは無く、1人の介護士が多くの利用者さんをみなくてはいけません。
その為、仕事をスムーズに行うには「優先順位」の組み立てが非常に重要になってきます。
まずは利用者さんに「慣れる」ことこそ、介護職にとって重要なことは間違いありません。
介護職でもう一つ必要な「慣れ」は、他の介護士との連携です。
通常介護施設では、様々な介護士達が働いていいます。
パートのおばちゃん介護士もいれば、新卒の若い介護士もいます。
当たり前ですが、介護士の性格も様々です。
介護士の仕事は、他の介護士との連携が欠かせませんが、やはり自分との相性はあると思います。
長年同じ施設で働けば、自然とそこに人間関係が出来て行き「この人はやりやすい、この人はやりにくい」という判断が出来るようになります。
つまり介護職での「慣れ」は
- 利用者さんとの慣れ
- 他の介護士との慣れ
の二つの大きな「慣れ」がベースにあります。
長年同じ施設で働いた介護士は、この大きなふたつの「慣れ」を手に入れています。
そうなると今更他の施設でゼロから働くのは、正直言って「怖い」んだと思います。
今現在の施設でベテラン面していられるのに、他の施設に転職してペーペーからなんてまっぴらごめん、という意識が強いんでしょうね。
常勤介護士が、多くの不満を持ちながらも転職出来ない最大の理由は、ここにあるのは間違いないと僕は思います。
同じ施設で働き続ける井の中の蛙
これは介護職に限ったことではありませんが、同じ組織で働き続けるとその「慣れ」が「向上心」を奪いがちです。
心機一転、新しい環境で働き始めると人間は様々なものを吸収しようと、仕事への集中力と向上心が上向きます。
しかしその環境に慣れて来ると、それらの思いより日々の「楽さ」に蝕まれて行きます。
人間とはそういうものです。
僕は一年半の間に、介護施設と病院で合計4箇所で働いて来ました。
施設が変われば、仕事内容は当然大きく変わります。
介護技術のレベル自体、施設によって本当に違う物だと実感しています。
とある施設で10年選手のベテランパート介護士が、実は他の施設ではまったく通用しないということを僕は知っています。
「井の中の蛙」
まさにその通りになっている常勤介護士は本当に多いですよ。
中には素晴らしい理念を貫いている介護士もいますが、恐ろしく少数派です。
もしあなたが、介護職を単なる仕事ではなく、介護技術を身につけたいなら常勤として一つの施設で働き続けるのでは無く、派遣として様々な施設を渡り歩くことを強くおすすめします。
ある程度の施設を経験した後でも、常勤介護士になるのはまったく遅く無いはずです。
派遣介護士のメリット
日々常勤介護士の愚痴の聞き役の僕ですが、僕と同じ派遣介護士からは実はほとんど愚痴を聞いた事がありません。
その理由は
- 常勤介護士より給料が高い
- シフトは自分中心で良い
- 下手に常勤介護士と人間関係を作る必要が無い
なんと、まさに常勤介護士達の「三大不満」をカバー出来るだけのメリットが、派遣介護士にはあるんですね。
介護施設で派遣として働くと「あの人は派遣だから」という一線は確実に存在します。
しかしそれは「疎外感」というよりは、変に人間関係を構築しなくてはならないというしがらみから開放されているということです。
全く以て、僕にとっては派遣介護士にはメリットしか感じられません。
それは僕自身、ベネッセMCMという優良派遣会社で働いているからかも知れません。
ベネッセでは「時給1800円以上の日勤」や「夜勤単価35000円以上」など、介護業界でトップクラスの高単価案件をたくさん紹介してくれます。
仮に派遣介護士として、日々の仕事に悩みや不満があれば、専任のコンサルタントが丁寧にフォローしてくれます。
スケジュールは自分本位ですし、有給の取得率は100%です。
「未経験でも介護士として働きたい」「常勤だけど派遣で働きたい」などと転職を考えている方がいたら、是非ベネッセMCMをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
介護職には限りませんが、実は「何かをはじめるより」「何かを辞めること」の方が難しいのは真理だと思います。
長年通い慣れた施設を辞めるのは、なかなか簡単なことではありません。
しかし日々不満を愚痴っていても、一向に何も改善しないのも事実ですよね。
2018年になりました。
このまま何年も、変わらぬ環境で愚痴を言い続ける日々より、今年こそ心機一転新しい環境で再び挑戦してみてはいかがでしょうか?
新しい環境に飛び込めば、きっと得れる物は今の生活より遥かに大きいと僕は思います。
今年も悔いの無い一年になるように、全力で生きていきたいものですよね。