介護職と飲食業の意外な共通点|介護職でもブラックに働かない働き方
こんにちは、現役介護士のさかもと ままる@mamaru0911です。
僕は現在、派遣介護士としてWワークしていますが、以前は飲食業などを中心に、自分の会社を経営していました。
介護福祉・医療の業界に、無資格、未経験で飛び込んでもうすぐ二年が経ちます。
そんな僕が介護業界を知れば知るほど、その構造は飲食業界に似ていると思う様になりました。
介護業界も飲食業界も、良い部分はたくさんありますが、僕が似ていると思うのはいわゆる「ブラック」な悪い部分です。
今日は両業界のブラックな部分についてお話しします。
飲食業の正社員がハードな理由
僕と同じく、飲食業を経験した後に介護業界に入った人は、おそらく同じ様な感触を得たのでは無いでしょうか?
介護業界と飲食業界とでは、実はその構造上、とても似ている部分があります。
それはスタッフの「労働時間」です。
飲食業の場合、例えば11時〜23時の営業時間の場合、スタッフは「準備」と「後片付け」が必ず発生します。
その為、遅くとも始業は10時から、就業は24時になります。
パートアルバイトや派遣のスタッフは、この時間内を小分けにして「シフト」として働く事になります。
しかし店長や社員(正社員)になると、その労働時間は「シフト」内に収まらない場合が多い。
例えばシフトとしては「11時〜20時」であっても、アルバイトの欠勤や店の状況によっては、それ以上の残業が生じます。
さらに正社員の場合、シフト内のいわゆる「店舗オペレーション」の他に、スタッフのシフト作成や売上計画、店内清掃のマニュアルや食材の発注、新メニューの開発などやらなければいけない仕事は山のようにあります。
店舗でお客さんをもてなす接客の時間を「店舗オペレーション」としたら、それ以外の仕事も相当なボリュームで存在するわけで、その両方を一日8時間という枠組みでこなすのは物理的に不可能な場合が多いのです。
介護職の正社員がハードな理由
介護職にも色々な業態があります。
今回は僕が働く、老人ホームなどの介護施設を例に取ります。
老人ホームなどの介護施設は、有料であれ特養であれ大筋は介護士の仕事はあまり変化はありません。
当然ですが、介護施設は24時間、365日稼動しています。
その為飲食業と同じ様に、シフトによる勤務管理が行われます。
飲食業で、実際にお客さんに接している時間を「店舗オペレーション」と呼ぶなら、介護施設で介護士が利用者さんに接している時間は「施設オペレーション」とでも呼びましょうか。
介護職における「施設オペレーション」は、利用者さんの排泄、食事、入浴、その他生活に関する全ての事に関して介助している時間を指します。
つまり介護士の仕事は、例えば11時〜20時のシフトであれば基本全ての時間内を「施設オペレーション」で飛び回ることになります。
介護士の重要な仕事の一つとして「介護記録」を書くことが求められます。
利用者さん一人一人の日々の生活がどのように変化して、どういった介入が行われたかを記録に残す事により、他の介護士や看護師、ケアマネや医師などの異業種間で情報を共有する為の非常に重要な作業です。
介護士の基本的な仕事内容は「施設オペレーション」を行いながら「記録」を残す事になります。
僕の様に派遣の介護士であれば、仕事はこれで完結します。
しかし常勤介護士(正社員)であれば、そうはいきません。
常勤介護士になれば「居担」と呼ばれる、担当利用者さんが出来るのが普通です。
居担の利用者さんの生活への不便のあれこれを解消することも、常勤介護士(正社員)の重要な仕事になってきます。
さらに利用者さんのケアプランをケアマネや作業療法士などを含めて話し合ったり、さらには感染や拘束に関しての講習や研修を受けたりと、「施設オペレーション」以外の仕事が目白押しです。
常勤介護士の場合、その全ての仕事を一日8時間の労働時間内に詰め込む事は物理的に不可能です。
この点が、飲食業と介護職に共通している構造的な欠陥といえます。
介護職、飲食業、ブラックなイメージは払拭出来るのか?
飲食業も介護職も、労働時間は長くなってしまうのは言わば「構造上」の欠陥です。
両業種とも「お客さん」をもてなして満足を与えることが、一番の目的です。
しかしお客さんに接している以外の時間に、多くの労働時間を取られます。
両業種に共通するこの構造的な欠陥が、世間で「ブラック」なイメージを増長させているのは間違いない事実だと思います。
この問題の一番の原因は「人手不足」です。
飲食業界も介護業界も「人手不足」は深刻化しています。
両業種とも「人手」がしっかり確保出来ていれば、実際にお客さんに接している「オペレーション」を行うプレイヤーと、そのバックヤードを管理する「マネジメント」を分けて配置する事が可能になります。
飲食業で、店長や社員が料理を作りながら接客し、さらには仕入れやシフトを作るのでは、労働時間は短く出来るはずがありません。
介護職でも、シフトを作成するリーダーが日々現場に出ずっぱりでは、やはり労働時間は長くなって当然です。
飲食業も介護職も、オペレーションを行っている時間内に「マネジメント」を行える「浮いた」時間が持てる人材が働けるくらい潤沢な人員がいなければ、この問題は中々解決出来ないと僕は思います。
ブラックに働かない!働き方
両業界とも、「事務作業は就業後にやって当たり前」という訳の分からない雰囲気もブラック化させている一つの原因だと思います。
シフト作成ももちろん重要な仕事です。
当然就業時間内に、その作業をする時間が割り当てられるのが当然なのです。
しかし慢性的な人手不足が続く両業界では、中々そのような時間が取れないのが現実なんですね。
では飲食業や介護業界で「ブラックに働かない」働き方は無いのでしょうか?
僕は現在「派遣介護士」として働いていますが、派遣で働くとそのような「ブラック」な影響は全くと言っていいほど受けずに済みます。
派遣介護士は、その施設の直接雇用ではなく、派遣会社の社員ですから就業規則以外の仕事はさせられない、という事実が大きな理由です。
さらに派遣介護士であっても、一定年数働くと「有期」契約から正社員と同じ「無期」
雇用に切り変えが可能になる制度が始まるので、派遣のデメリットはさらに軽減されていくと思います。
介護業界で派遣介護士が最強の働き方になる!?|2018年4月無期労働契約への転換開始 - 介護士ベイベー
まとめ
いかがでしたでしょうか?
僕と同じ様に飲食業界を経験し、介護業界に来た人は同じ様な感覚になっているのではないでしょうか?
労働者側からすれば、納得のいかない労働をさせられるのは大きな不満が付きまとうのは当然のことだと思います。
その負のイメージが、両業界全ての仕事のイメージになっていしまい、さらなる人手不足を増長させてしまっています。
僕の様に、優良派遣会社に登録して派遣介護士として働けば、介護業界であっても全くブラックな感じはしません。
僕の働くベネッセMCMでは、日勤時給1,800円以上や夜勤単価35,000円以上の高額案件を多数持っている優良派遣会社です。
僕の場合、無資格、未経験でベネッセMCMに登録して一度も不満無く今まで働き続けて来れています。
介護業界に転職をお考えの方は、是非検討してみてはいかがでしょうか?
飲食業界からの転職者も多く、活躍出来る場所がきっと見つかると思いますよ。