介護士の仕事で一番必要な能力は何か?|介護施設の利用者さんとの接し方
こんにちは、現役介護士のさかもと ままる@mamaru0911です。
僕は派遣の夜勤専従介護士として、また日勤パート介護士として、二箇所の有料老人ホームでWワークをしています。
日々多くの利用者さんと関わりながら仕事をしていますが、多くの高齢者と接していると彼らが望んでいる「介護士」の姿が見えて来ます。
プロの介護士として、必要なスキルはいったい何なんでしょうか?
今日は介護士に必要な力量を分析したいと思います。
介護士の仕事は「人」相手
介護士の仕事のイメージと言えば「下の世話」という方が多いと思います。
確かに介護士の仕事は、三大介助「排泄介助」「食事介助」「入浴介助」が基本です。
しかしこの三大介助は、介護士の仕事の中ではあくまで「作業」に過ぎません。
介護士は、その介護施設に入居している「利用者さん」が、いかに過不足無く快適に生活出来るかをサポートするのが仕事です。
利用者さんは、当たり前ですが10人いれば10人、性格も違えば認知症や疾患等の病状もまちまちです。
そんな利用者さんそれぞれに、快適な生活を送ってもらう。
そういった意味では、介護士はなかなか難易度が高い仕事と言えるかも知れません。
認知症は病気だという意識
介護施設で働くと、まず向き合わなければならないのが「認知症」の患者さんです。
認知症は、アルツハイマー型をはじめ多くの原因に起因し、ひとそれぞれその程度もまちまちです。
介護の仕事をしていると「指示が入らない」利用者さんに出会います。
「車イスから、ベッドに移りましょうね」
と言って、移乗しようとしても、本人は何を言われているか分からないので、全身が硬直してしまうような感じです。
車イスからベッドへの移乗を「トランス」と言いますが、トランスをする際、本人が「移乗する」という気持ちがある場合、仮に立位が無い場合でも介護士に捕まる等、何らかの援護動作をしてくれます。
しかし「指示が入らない」状態の利用者さんの場合、いかに体重が軽い人でも移乗はかなり大変です。
そんな認知症の利用者さんに、イライラしてしまう介護士も実は少なくありません。
しかし認知症は「病気」なのです。
本人は、無意識の中で生きています。
現在僕が働いている施設にも、介護士に暴言を吐いたり、乱暴を働いたりする利用者さんがいます。
そんな方を前にすると、僕は「本来、認知症になる以前のこの方の性格はきっとこうではなかったはずだ」というように考えるようにしています。
「認知症という病気がそうさせている訳であって、この方本人の意志でそうしている訳では無い。」
そう考えると、その方への対応の仕方が変わって来ます。
介護未経験の方でも、39度以上も熱がある病人に「Tシャツでグランドを走り回れ」とは言わないはずですよね?
認知症の方との関わりは「認知症は病気なんだ」という基本的な認識が、実は一番必要なんだと僕は思います。
介護施設で自立されている方への接し方
介護施設で生活されているのは、要介護の方々ばかりではありません。
身寄りがないという理由で、自立して生活出来る方でも介護施設で生活している場合も多々あります。
そんな自立している利用者さんに、介護士として接する時、僕が気をつけているのは「距離感」です。
身よりも無く、たった1人で生活している高齢者はとても孤独なものです。
しかしそうだからといって、自立している生活にずかずか入って行くのもどうかと思います。
介護士の仕事の基本は「過不足無く」が原則だと僕は思っています。
自立した利用者さんが、少し寂しくなったり、話し相手が欲しい時にさりげなく近づける介護士が最も優秀だと思います。
「あの人は気難しいから」
と言われている利用者さんでも、いざ話しをはじめると止まらないくらい話しだした、という例もあります。
僕はほとんど介護士や職員と話しをしない利用者さんにでも、一日一回は必ず挨拶をするようにしています。
目を見て笑顔で接していれば、きっとその方が必要な時に必要としてくれる物だと思っています。
介護士の能力で一番必要なもの
プロの介護士として、一番必要な能力は何でしょうか?
それはコミュニケーション能力でも、介護技術でもありません。
介護士として、一番必要な能力は「洞察力」です。
僕の働く介護施設で、自立して生活されている利用者さんがいました。
その方は服薬も自己管理でしたが、ある日の朝、自分で自分の薬を飲み忘れていた日がありました。
その日はさりげなく気がついた、という風に改めて薬を飲んでもらいましたが、その様子を記録に落とし、その日を終えました。
さらに数日後、また同じ事が起こっていたのを僕は見逃しませんでした。
他の介護士とも連携し「薬の飲み忘れ」に着目してみると、どうやら日に日に薬の自己管理が難しくなっている様子が見て取れました。
その為医務や主治医と相談し、認知症の発症を遅らせる薬を増やす事になりましたが、あの日僕が薬の飲み忘れを発見しなければ、その処置も遅れていたはずです。
介護士の洞察力が、利用者さんの病状や命に直結している、そう感じさせる出来事でした。
「この方、何だかいつもと違うな…」
そう気がつける「洞察力」こそ、介護士にとって一番重要な能力だと僕は思っています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
介護士の仕事と言えば「三大介助」を思い浮かべる人も多いと思います。
しかし実際は、利用者さんの生活をサポートするとてもやり甲斐のある仕事です。
また、介護は医療と密接に連携しています。
経験を積めば、介護技術だけでなく医療の知識も身に付いてきます。
僕自身、まだまだ介護士としての経験を積みスキルアップを計らなければ、と日々奮闘しています。
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